埋蔵文化財発掘レポート
中野北遺跡発掘調査
 昨年の秋から冬にかけて、本市の北部に位置する中野町で発掘調査を実施しました。道路建設予定地である約700平方bが調査対象となりました。
 つい最近まで使われていた耕土(田んぼの土)を外し、さらにその下にある床土(赤っぽい粘土)を外すと、柱穴、溝、井戸といった遺構がたくさん見つかりました。
遺構の総数は最終的に約800にのぼりました。
 今回の発掘調査が実施された区域は、中野北遺跡という遺跡の中にあります。この遺跡は、旧石器時代から中世にわたって集落が営まれてきた遺跡で、過去に何度か発掘調査が実施されてきました。
 今回の調査では、古代から中世にかけての土器(日用雑器)のかけらが遺物としてたくさん出てきました。
 これらの発見された土器のかけらのうち、遺構の中に入っていた遺物は、その遺構がいつの時代のものかを推測する大切な手掛かりになります。
 今回出土した遺構には、古代に使われていた土器が入った遺構や中世に使われていた土器が入ったもの、あるいは古代と中世の土器の両方のかけらが入ったものがありました。古代の遺物だけが入った遺構は古代に造られたもの、中世の遺物だけが入った遺構は中世に造られたもの、古代と中世の遺物が一緒に入った遺構は中世に造られたものだと考えられます。
 これらのことから、今回調査が実施された区域には古代から中世にかけて多くの人が生活していたことがわかります。
 発掘が終わってからも、これらの土器をさらに調べて、詳しい時代や時代ごとの変遷を調べていきます。
 また、この中野北遺跡の発掘調査には、第一中学校の生徒が発掘体験に来ました。あいにくの大雨でしたが、たくさんの遺構や遺物に触れ、昔の人たちが生活していたことを実感してもらえたようです。
(平成22年6月号)