埋蔵文化財発掘レポート
内業作業
 発掘調査というと古墳や住居跡などの遺跡を掘る現場を思い浮かべますが、そのような野外での作業が終わった後も現場から資料を持ち帰って室内での詳しい分析作業(内業調査)が続きます。
 遺跡からの出土した土器の破片などの遺物は、まず水洗いして土を落とします。次に一つひとつの破片に出土した場所と取り上げた日付を書き込みます。この後、破片の中から継ぎ合わせるものを探し出して接着剤で接合し、元の土器の形に復元します。ジグソーパズルのようなめんどうな作業ですが、これによって遺物が歴史的資料としてよみがえるのです。
 さらに復元した土器やその他の遺物について、形や色、材質を詳しく観察し、必要のあるものは図面として記録します。これによって土器などの作られ方も分かります。
 現在、福祉青少年センター内で、中佐備窯跡の遺物を整理中ですが、土器片を水洗いする課程で、鹿らしい絵の刻んであるものを発見しました。このように野外の調査では分からなかったことが室内の作業で明らかになってきます。
 以上のような内業調査の後、遺物は保存され、また展示されることになります。一方、調査の成果は、報告書にまとめ、関係機関に配布します。
 この報告書は、市立図書館で閲覧できます。
(昭和61年7月号)