わたしのまちの文化財
小さな展示会はじめました
 皆さんは、かがりの郷の一角に、遺跡の出土品を展示したコーナーがあるのをご存じでしょうか。
 かがりの郷に展示コーナーを設けるきっかけになったのは、かがり台の造成工事の前に実施した発掘調査でした。この場所には、以前から「西大寺山遺跡」があると分かっていましたが、調査の結果、弥生時代の竪穴住居の他、古墳や中世の山城など、予想をはるかに上回る多くの遺構が見つかりました。
 その中でも山中田1号墳と名付けられた小さな古墳からは、勾玉など600点以上の玉類が見つかり、全国的にも有名になりました。残念ながら、調査した遺跡はかがり台の造成工事でなくなってしまいましたが、周辺には現在も未調査の古墳などが残っています。
 こうした調査などで見つかる文化財は、その場所の歴史を物語るかけがえのない財産です。
 かがりの郷では、これらの財産を後世に伝えていくため、開館当初から周辺の遺跡の出土品を展示するとともに、見つかった時の出土品の状態を再現した模型も展示してきました。このように、かがりの郷は地域史を学ぶ場としての役割も果たしてきたのです。
 さらに、開館11年目を迎えた今年から展示コーナーの存在を皆さんにもっと知っていただくため、小さな企画展を定期的に開催することにしました。
 記念すべき第1回目の企画展は「えなつぼ、発掘〜奈良時代のとんだばやし〜」で、12月22日シまで開催しています。昨年の夏、若松町の畑ヶ田遺跡で、奈良時代のお金が5枚入ったかめが見つかりました。これは、胎盤(胞衣)とお金を一緒に入れ、産まれてきた子どもの成長を願うために埋められた「胞衣壺」である可能性があります。
 今回の企画展は、このかめにスポットを当て、奈良時代の富田林にどのような人が住んでいたのかを探ります。また、12月15日シには歴史講座も開催しますので、ぜひご参加ください。
 かがりの郷の展示コーナーは、他の博物館に比べると小さなものですが、一つ一つの資料をじっくりと見ることができるのではないかと思います。これからも、「小さな展示室」だからこそできる展示会をめざし、富田林のさまざまな文化財を紹介していきたいと思います。皆さんの知らなかった富田林の姿がきっと見えてくるはずです。
(平成24年12月号)