わたしのまちの文化財
美しく化粧直しをした重要文化財錦織神社
 重要文化財錦織神社(本殿と両摂社)は、15年2月から保存修理工事が開始され16年11月末に工事が完了しました。また、同時に本殿周辺の整備も行われました。
 工事前は、本殿屋根の桧皮葺(ひわだぶき)が長年の風雨などの影響を受けて破損が著しく、桧皮の表面にこけが生えていました。軒付は、雨水が廻って腐り、銅板使用部分についても腐食が進んでいました。外部の彩色には、塗装の剥がれ落ちや退色が見られました。また金属類は、錆び付き、漆喰の塗り壁は、各所に亀裂が走り経年による汚損も見られました。両摂社の破損も、桧皮葺の屋根と軒ともに腐朽破損が顕著で、また塗装の退色もひどく、見苦しい状況でした。さらに基礎の沈下や傾斜もありました。
 その結果、本殿については屋根の桧皮葺をすべて葺き替え、塗装もすべて塗り替えました。また外部の金属類はいったん取り外して補修を行い、壁の漆喰なども塗り替えました。両摂社については、全面解体して基礎からやり直しました。
 今回の解体作業中に天神社本殿から棟札が見つかり、断片的な資料から天神社本殿の建立は文明12年(1480年)と推定されます。これは、室町時代の中ごろにあたります。
 またこの工事期間中に市民の皆さんをを対象にした見学会を2回開催し、日ごろ見ることができない貴重な重要文化財の修理作業の様子を間近で体験していただきました。工事終了間際まで、仮設の大屋根に覆われていたのでその姿を一望することはできませんでしたが、大屋根が取り外され、化粧直しされた姿を現したときには、その荘厳さ華麗さに思わず息をのんでしまうほどでした。特に目を引いたのは、彩色の素晴らしさで、全体的に朱色を基調に、本殿の床と階段は漆を塗って重厚さを醸し出しています。
 なお、この修理工事の模様は記録映画にして残しています。そして図書館に郷土資料として保存し、小・中学校を始め各教育機関や公民館の講座などの資料や各種研修に貸し出す予定をしています。
 また工事の竣功を祝って4月17日(日)、午前10時より各地区の地車が境内に集まります。
(平成17年4月号)