わたしのまちの文化財
巡礼街道
 京都から洞が峠(枚方市)を越えて生駒山西麓を南下し、八尾から古市をへて富田林へ入る東高野街道は、古くから官道として利用されたところで、高野山への参詣の道として発達してきました。
 室町時代ごろから庶民の西国三十三所霊場巡礼が盛んになると、東高野街道のバイパスにあたる道筋が巡礼道として人々に利用されるようになりました。大阪府内にある4か所の番所のうち、5番の葛井寺(ふじいでら)から4番の和泉の施福寺(槙尾寺)までの道筋が巡礼街道として残っています。富田林を通る巡礼街道は、羽曳野市に隣接する平野から美具久留御魂神社のある宮町をぬけ、たんぼ道のなかをくねりながら寺内町へとつながっています。寺内町の入口には、小さな道標と地蔵尊がまつられており、庶民の道としての名残を知ることができます。
 幹線道路からはずれ、生活道路となった沿道には、スニーカーに地図を持った夫婦連れや笠をかぶった巡礼者の姿も見受けられ、あたりには今でも古道のたたずまいを伝える風景が数多く残されています。
 この巡礼街道は、南河内の10市町村が広域の事業で整備した「河内ふるさとのみち」にあたり、散策ルートとして利用できるよう案内板や道標を設置しています。
 初夏の一日、健康の増進と歴史学習をかねて、わがまちの古道を訪ねてみてはいかがでしょう。
(平成7年6月号)