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所信表明 |
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はじめに |
まず、はじめに、先般4月24日に行われました市長選挙におきまして、市民の皆様からご信任を賜り、引き続き3期目の市政を担わせていただくことになりました。
衷心より厚くお礼を申し上げますとともに、お寄せいただきました期待にしっかりとお応えすべく、市政の推進に全力を傾注してまいる所存でございますので、今後とも、皆様方のご支援、ご協力を賜りますようお願い申し上げます。
さて、去る3月11日に発生いたしました東日本大震災は、地震による被害はもとより、大津波の発生や原子力発電所の事故とも相まって、未曽有の大災害となりました。
お亡くなりになられました方々に哀悼の意を表しますとともに、被災された皆様に心よりお見舞いを申し上げ、一日も早い復興を願うところでございます。
私も先日、議長とともに、被災地を訪れましたが、倒壊した建物や車などが大量のがれきと化すなど災害の爪痕が色濃く残っており、震災のすさまじさを目の当たりにしました。
この震災により、多くの国民の皆さんが、改めていくつかのことを、再認識されたのではないかと思います。
まず1つめは、自分たちが住むまち、生活する地域はかけがえのないものだということです。
地震により発生した津波は、人も家も住み慣れたまちそのものを飲み込み、押し流してしまいました。生活していたまちが、一瞬にして無くなるといったことを誰が想像したでしょうか。
日常生活の中で、ごく当たり前と思っていたものが、本当は貴重で、かけがえのないものだということを、私たちは忘れてはならないと思います。
2つめは、人と人とのつながり、地域の支え合いの大切さ、素晴らしさです。
震災で肉親を亡くしたり、家を失ったり、大変な被害に遭いながらも、互いに励まし合い、助け合いながら、厳しい避難生活に耐える被災者の方々、また、被災者に少しでも役に立ちたいと駆けつけるボランティアの方々や全国から寄せられた心のこもった義援金や支援物資。
近年、合理性や効率性、競争原理が強調される中、日本人が綿々と引き継いできた善行美徳を尊ぶ国民性、倫理観の高さを垣間見ることができました。
3つめは、基礎自治体である市町村の果たす役割の大きさと重要性です。
被災地では、自衛隊や警察、消防など国や県、市町村の様々な機関が被災者支援をはじめ復旧、復興に向けて懸命の活動を行っております。
特に、市町村の業務は、避難所の運営や罹災証明の発行、道路・ライフラインの復旧など住民生活に直結するものばかりです。
庁舎が損壊したり、首長をはじめ多くの職員が被災したにもかかわらず、それに負けずに職員が懸命に仕事に取り組んでいます。
被災したまちの復興と被災者の方々の生活再建に向け、住民に一番身近な行政として市町村の果たす役割には大きなものがあり、また、その責任は非常に重いということを改めて認識したところでございます。
私は、3期目の市政運営に臨むにあたりまして、私たちの住むまち「富田林」、このかけがえのないまちを、今以上に大切に想い、その更なる発展を期し、しっかりと次世代に引き継いでいかなければならないと改めて決意しております。
今日、景気の低迷に加え、少子高齢化・人口減少が進む中、本市を取り巻く状況は一段と厳しさを増しております。
しかしながら、今も被災地では、まちの復興と被災された方々の生活再建に向け、懸命な努力が続けられておりますように、自治体には、どのような厳しい状況にあろうとも、市民生活を守り、将来に向けて、夢と希望が持てるまちづくりを進めていく使命と責任があります。
とりわけ、市民生活が非常に厳しい今こそ、引き続き、「改革と創造」を基本に、生活者の視点に立ったまちづくりをより一層推進してまいる所存でございます。
それでは、3期目の市政運営に関する私の基本的な考え方を申し上げたいと思います。
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昔から、「子どもは宝」と言われますように、子ども達はこれからの社会の大切な担い手です。
心身ともに健やかな子どもをはぐくむ「教育」は、本市が将来的にも発展していくために、欠かすことのできないものと考えております。
近年、我が国では、子どもの学力低下が憂慮される中、本市におきましては、少人数学級や少人数授業の実施、外国人英語指導助手の配置など、学力向上への取り組みを進めてまいりました。
経済のグローバル化が進み、国際競争が激しさを増す中、「生きる力」を身につけ、世界を舞台に活躍できる人材の育成が重要課題となっており、本市の子ども達がその一翼を担えるよう、確かな学力、体力をつける取り組みを更に進めてまいります。
具体的には、現在、小学1・2年生と中学3年生に導入しております少人数学級を、小学6年生にも導入してまいりたいと考えております。
併せて、人を思いやる豊かな心、地域を愛し、大切にする公共心や規範意識を養えるよう、道徳教育やボランティア教育の推進に努めてまいります。
この間、府内の市町村に先駆けて、全8校で実施しております中学校給食につきましては、今後も、利用率の向上を図りながら、成長期の生徒たちの栄養面と食育の観点を大切にした運営を行ってまいります。
また、子どもの健全育成には、家庭はもちろんのこと、学校、地域が連携した取り組みが重要です。幸い、本市では、各学校区で、「子ども安全見守り活動」やPTA、町会、自治会が連携した「すこやかネットの活動」など地域ぐるみの取り組みが活発に行われており、今後ともこれらの活動を積極的に支援してまいります。
加えて、近年、顕在化してきております児童虐待についても、関係機関と連携しながら、把握と防止に取り組んでまいります。
次に子育て支援につきましては、女性の社会進出や小家族化など家庭環境の変化に伴い、仕事と子育てとの両立の支援や子育てに関する不安の解消など、安心して子どもを生み育てられる環境づくりが求められております。
今日の多様な保育ニーズに対応するため、公立保育所の機能充実はもとより、民間活力の導入も図ってまいります。来年4月には、その第一歩といたしまして、関係者の皆さんのご協力を頂き、民営化による新たな「みどり保育園」が開園の予定となっております。
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健康で安心して暮らしたいというのは、誰もが持つ共通の願いです。
特に、高齢化、小家族化が進む中で、健康に対しての不安感が増大し、医療に対する市民ニーズが高まっております。
本市では、この間、健康増進計画として、「健康とんだばやし21」を策定し、市民の主体的な健康づくりとその環境整備を進めるとともに高齢者の肺炎球菌ワクチン接種への助成など、保健予防の充実を図ってまいりました。
今後とも、介護と医療の連携を図る介護予防手帳の作成や、身近で安心できる地域医療体制の整備に努めるなど、「健康のまち富田林」をめざしてまいりたいと考えております。
子どもの医療費助成につきましては、現在、入・通院ともに小学3年生までを対象としております。これは、府内でも高い水準にありますが、この秋を目途に、その対象を更に小学6年生まで拡大してまいります。
また、少子化が急速に進む中、子どもを産み育てやすい環境づくりといたしまして、現在、休止になっております富田林病院の産科の一日も早い再開をめざしてまいります。
併せて、不妊治療に対する助成制度についても創設してまいります。
次に、地域福祉への取り組みについてでございますが、本市では、65歳以上の人口が全人口の22%を超え、いわゆる超高齢社会を迎えております。
そのような中、医療や介護はもちろんのこと、日常の生活におきましても誰もが住みなれた地域で安心・安全に自立した生活が送れますよう、現在、取り組んでおります災害時要援護者支援事業など、高齢者や障がい者を地域で支えるネットワークづくりを更に推進してまいりたいと考えております。
この度の震災で、地域コミュニティの重要性が改めて認識されております。
災害時にお互いに声を掛け合い、迅速に避難を行い、避難所におきましても、リーダーが全体をまとめ、高齢者や子ども、障がい者をいたわり、助け合う、これらの日本人の冷静な秩序だった行動は、不幸な災害の中で、世界からも称賛を受けております。
今後とも、家族の絆や地域のつながりを大切にする「共助のまち」をスローガンに、地域コミュニティの醸成に取り組んでまいります。
また、すべての市民の人権を大切にし、子どもから高齢者まで、そして、男女が共に輝く社会をめざしてまいります。
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この度の大震災は、私たちに自然災害の恐ろしさをまざまざと見せつけました。
また、いつ、どこで起こるかわからない災害に対して、日頃からの備えが、い
かに大切であるかが明らかになりました。
本市では、この間、地域防災計画の見直しをはじめ災害時には避難所となる学
校教育施設の耐震化や同報系防災無線の整備、自主防災組織の育成、などを進めてまいりましたが、今後とも、高い確率で発生が予想される南海・東南海地震などに対応するため、防災対策を強化、再構築していく必要があると考えております。
具体的には、市内の13小学校の屋上に同報系防災無線を設置するとともに、避難所生活のプライバシー確保のためのパーテーションや停電時の緊急用発電機の増設、また、地域防災力の向上に向けて、災害時に地域防災の要となるすべての消防分団へ新たにAEDやエンジンカッターなどの救急救助資機材を配備してまいります。
また、福島第1原発の事故は、今もなお、深刻な事態が続いており、その影響もあり、今年の夏は日本全国で電力不足が懸念されております。
本市ではこの間、省エネ効果の高いLED防犯灯の設置補助や住宅用太陽光発電設備への補助、また全小中学校に太陽光発電設備を設置するなど、地球環境に配慮した取り組みを積極的に進めてまいりました。
今後とも、太陽光や緑化を利用した省エネ対策、ごみの減量化やリサイクルの推進、里山の保全など環境にやさしいまちづくりを、市民の皆さんのご協力を頂きながら、更に進めてまいりたいと考えております。
また、石川をはじめ水環境の更なる改善を図るため、公共下水道の整備と並行して、市設置型合併浄化槽整備推進事業を推進し、一日も早く、生活排水の100%処理を実現したいと考えております。
本市の長年の懸案でありました富田林駅前整備事業につきましては、本市の玄関口としての駅前広場と「富田林寺内町」の歴史・文化が調和した整備に向けて、現在、工事に着手しておりますが、平成24年度中の完成をめざし、順次、事業を進めてまいります。
また、本市の課題であります東西交通や少子高齢社会の中での交通弱者対策など新たな交通施策に取り組み、誰もが安心・安全で快適に移動できるまちづくりをめざしてまいります。
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本市は、歴史的にも、古くから大陸の新しい文化を積極的に受け入れ、中世以降の時代におきましても「富田林寺内町」を中心に独自のまちづくりが進められ、産業や文化面においても南河内地域の中心地として発展してまいりました。また、石川や田園地帯に広がる農地、山林など、豊かな自然環境にも恵まれております。
このように、本市には「富田林寺内町」などの歴史遺産をはじめ、豊かな自然、そして、その自然を活かした非常に優秀な技術を持つ農業、また、「すだれ」などの地場産業や様々な分野の企業が集積する中小企業団地など地域経済活性化への素地は充分にあります。
この間、地域資源を活かした「じないまち交流館」や農産物直売所「にこにこ市場」の開設をはじめ、文化やスポーツなど生涯学習の推進、市民ふれあいまつりの開催など、地域のにぎわい、活性化を図ってまいりました。
今日、景気の低迷や人口減少など厳しい状況もありますが、今後とも商店街の活性化や幹線道路沿いへの集客施設の誘致により、新たなにぎわいを促進するとともに、府内でも有数の生産量を誇る農業の振興をはじめ地産地消の推進や地域の魅力ある商品のブランド化など、地域の力を合わせて、いきいきと活気に満ちた元気な富田林をめざしてまいります。
また、歴史や自然、文化、行政情報など本市の魅力を内外に広く発信し、来訪者はもとより、本市に住みたい、住み続けたいという人を増やしていかなければならないという観点から、シティセールスに取り組んでまいりたいと考えております。
次に雇用につきましては、今春の大学新卒者の就職率は前年同期を0・7ポイント下回る91・1%と、「就職氷河期」といわれた平成12年と並んで過去最低となっております。
これからの時代を担うべき若い世代が就職できないというのは、社会的にも、経済的にも大きなマイナスであり、長い目で見れば、人材の育成や技術の伝承が滞り、国全体としての競争力の低下を招きかねません。
そのような中、本市といたしましても、国や府、ハローワークなどの関係機関と連携し、求人情報の提供や就労に向けての能力開発、若者への就労相談など、雇用機会の拡充の支援に努めてまいりたいと考えております。
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地方分権の進展とともに、私たち地方自治体の果すべき役割と責任は一層大きくなってきております。一方、自治体財政は、少子高齢化や人口減少による税収の減少など、非常に厳しい状況にあります。
そのような限られた財源の中で、多様な行政課題に対応し、より一層の市民サービスの向上を図っていくためには、あらゆる分野において、前例や過去の慣習にとらわれず、最少経費で最大効果を上げるよう、重点的かつ効果的に施策を展開しなければなりません。
特に今日、限られた人員で、多様化する市民ニーズに的確に対応できるよう職員の人材育成に取り組むとともに、引き続き、効率的な職員体制の整備に努めてまいります。
現在、休止している公会堂をはじめ、他の公共施設につきましても老朽化や耐震性、維持管理面での費用対効果などを勘案し、整備・統廃合を進めるとともに、指定管理者制度の活用など施設の効率的運営に努めてまいります。
加えまして、厳しい財政状況のもと、持続可能な財政運営の実現に向けて、行財政改革を更に押し進め、選択と集中の観点から既存の事務事業について、事業効果の評価・点検を行うとともに、消防や福祉、まちづくりなど様々な行政分野において、近隣市町村と連携し、広域化や共同処理などスケールメリットを活かして、業務の効率化、強化を図れるよう、広域行政を推進してまいりたいと考えております。
また、これまで情報公開の推進や市民懇談「市長とお茶でも」の実施など開かれた市政を進めるとともに、日曜窓口の開設やフロアマネジャーの配置、金剛連絡所の建て替え、図書館の開館時間の延長など、市民ニーズへの対応に努めてまいりましたが、今後とも生活者の視点に立った市役所づくりを常に心がけてまいりたいと考えております。
併せて、市民と行政がお互いにパートナーとして協力する「市民協働」や大学や企業などとの連携を推進するとともに、今日、地域のつながりが希薄化する中、町会・自治会などの活動を支援し、地域の自治機能の向上を図りながら、学校区単位での組織化など、地域分権への受け皿作りを進めてまいりたいと考えております。
以上、3期目の市政運営にあたっての基本的な考え方について、その概要を申し上げました。
「雨にも負けず、風にも負けず、雪にも、夏の暑さにも負けぬ」
これは、郷土岩手県をこよなく愛した、詩人、宮沢賢治の詩「雨にも負けず」の書き出しの一節です。
今回の東日本大震災は、まさに国難ともいえる厳しい事態であり、我が国にとって、大きな試練であります。
私たち国民一人ひとりが、震災に負けず、この試練を乗り越えていかなければなりません。そして、乗り越えた先には、必ず明るい未来が待っていることを願ってやみません。
今日、本市におきましても、少子高齢化や人口減少、財政問題など、多くの課題が山積しておりますが、この厳しい状況を乗り越え、全ての市民が夢と希望の持てる「未来にきらめく富田林」の実現をめざし、決して立ち止まることなく、しっかりと先を見つめて、市政の推進に全力投球する決意でございます。
議員各位をはじめ、市民の皆様方のご理解とご協力を心からお願い申し上げまして、私の所信表明とさせていただきます。
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